「原発事故用ロボ 幻に」朝日新聞5月14日(土)夕刊

 「電力会社『不要』・開発30億円6台廃棄」 
 ばかなことをしたものだ。国の予算30億円で開発・製造された遠隔操作ロボが、東京電力などが「活用場面はほとんどない」と判断したために実用化されなかった。これがあれば、人が近づけないほどの高濃度放射能汚染区域での活用ができたであろうに。
 おなじこの日の夕刊の一面には
 「浜岡全炉の運転停止」
 「無事故誓い20年・信楽高原鉄道事故」もある。
 「人の命が失われたら、どれほどの損害賠償が必要で、会社としての損失か?安全で人の命を奪わなければ絶対に安上がりなのだ」という発想がないからこういう事故が繰り返される。「人命軽視」よりも「損得勘定」でもわかるだろうに。情けないのが、「儲かるなら何でもする」人のいること。会社のあること。
 私の手元には、これ以後の新聞が保存されていない。被害の大きさとあまりの対応の遅さ、政府の無策に絶望し、毎日の農作業の疲れも加わり、保存しようという気にならなかった。かわりに毎週のように週刊誌を買っていたなぁ。くせになるなぁ。