どう言って教えればわかるの?

 ばあちゃんのことではない。デイのスタッフ!
 朝の連絡帳に「聞こえていないようです。聞こえのテストをしてみてください」と書いた。お迎えスタッフに「ばあちゃんは聞こえてません」と言うと「年をとると耳が遠くなるので、聞き返されるから、大きな声で二度三度言うと『あ、そうか。そういうことか』と言われることがあります」と言う。それは一般論。つまり「ボケてない人の場合」だ。ばあちゃんは二度めには怒るでしょ。三度めはありえない。最初からメモカードよ。
 帰りはまたも「ぷんぷんモード」で「わかるか!」と言いながら帰宅。普段着に着替えさせたあとも「迎えに来る」と玄関に来る。
 だいぶたって「上着、忘れ物です」とスタッフが届けに来てくださった。「これから畑に行きます」と言うと「これからですか」と言われた。「だって『迎えに来る』と待つじゃないですか」と言うと、怪訝な顔をされる。「『待ってね』と言いながらおろしたでしょ」と言うと「『玄関で待ってね』と言ったんです」と言われる。「その最後の一語『待ってね』だけ記憶したんですよ」 スタッフ「え?」という顔! 前に説明したじゃない。「耳から言葉を入れても、最後の一語しか記憶しませんよ」 どう言えばわかるの?
 連絡帳の返事は?無い。つまり質問に触れていない。「午後のレクレーションは、カラオケとボールゲームに分かれてしました。ばあちゃんはボールゲームの方に入りました。説明は大体わかったようです。一部、模範を示してやってもらいました」ふーむ。耳より、目で見る方がわかるかも、ね。
 「聞こえのテスト」は?「そういうもの」が無い、ということ?