2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「櫛がない」

朝から暑かった。 11時からお葬式があり、帰ると、もう12時20分だった。ばあちゃんを迎えに畑に行った。 午後、ばあちゃんは「櫛があらへん」と言いながら、部屋から出て来た。「櫛はないよ。なんでいるの?」と訊いても「あらへん、あらへん」 はは〜…

一見、しっかり者

90歳になるスーパーばあちゃん。昔からしっかり者で通っていた。 でも、何でも知っておきたいらしい。 知りたい、ではない。家族のことを、知っておきたい。誰がどこに行っていて、いつ帰るか、今、遊びに来ている曾孫の友達は、どこの子で、帰りは誰が送…

普通のことば

ばあちゃんのステイの連絡メモが、このごろ変わった。 以前は「不穏になりました」と書かれていたのだ。 私は「たたかうおばあちゃん」に書いたり、集会で訴えた。「不穏ということばは、普段の生活でも使いますか?私は、この言葉があまり好きではありませ…

帰らない

朝ご飯を忘れてから、昼は12時、夜は6時に連れて帰ることにしている。 でも、今日は野放し。昨日からのステイのあとだから、元気は余っている。無理に早く連れて帰ると、寝ないで、布団とトイレを往復する。 今7時半、まだ帰らない。うす暗くなってきた…

次回のお知らせ

今月は月・火・水がデイ、木曜にステイをとってくださった。 そして、デイでは「次回のお知らせメモ」を変えてくださった。お菓子の箱などの厚紙に書いて、一回ずつ捨てていたのをやめて、繰り返し使用できるようにしてある。白い厚紙に書いてあり、月と日と…

俳句

2ヶ月ぶりに句会に行った。5月は、田植えのために欠席した。そのときに皆が提出された句を印刷したものをもらったら、JR列車事故をよんだものがあった。事故現場からすぐ近くなので、大変だったのだろう。

書けた!

社団法人「呆け老人をかかえる家族の会」が募集している事例発表の原稿が書けた。締め切り間際になって、やっと! 火事場の何とやら、だ。久しぶりに原稿用紙を買い、一気に書いた。1千字、ノンストップで書くと、自信がついた。あはは。 採用されなくても…

ふーふー、忘れた

昨日のご飯のとき、味噌汁が熱かったらしい。「あつっ!」と言うので、次に口に運ぶとき、「ふーふー、して」と言うと、お箸でつまんだ具を、ずいぶん離れてふいている。それでは冷めないわ。それも、箸でつまむ一回ごとに、「ふーふーして」と言わねばなら…

一朝一夕

今日、デイのお迎えのスタッフに「おかわりありませんか?」と訊かれたので「ご飯を忘れて回復しません」と言うと、「デイでは、時計を見ながら昼食を楽しみにしておられますよ」と言われた。 それは、他に気をとられることがないからでしょう。家では、朝は…

豊年エビ

となりの田んぼに「変なのがいるよ」と子供らが言う。「おたまじゃくしとは違うで。緑色で、足があって、ふにゃふにゃ〜と泳ぐで」 あ、それは「エビ」よ。 早速、ネットで検索する。「豊年エビ」だ。 何年も前、家で「カスミサンショウウオ」の卵から幼生を…

下の神さん

私が目が覚めたら、玄関が開いて、ばあちゃんが外から帰ってきた。5時半だった。また、寝かせた。「寝なさい」と言うと寝るところがすごい。 私が、下に行ってみると、まだシャッターが開いていない。え? 開けないと神さんに行かれない。ばあちゃんは、神…

連絡帳

いつもいつも「お元気でした」「歌を歌いました。楽しそうでした」「紙飛行機を作って飛ばしました。一番よく飛びました」というふうな連絡帳。 ばあちゃんが楽しくデイに通っていることはよくわかり、感謝している。でも、これではばあちゃんの問題点が見え…

里芋

里芋の芽がやっと出た。 毎年、4月に穴から掘り出した親株を分解し、孫芋を発泡スチロールの箱に埋めて、籾殻をかぶせ、上からガラス板を置いてミニ温室にするのだ。ずっと昔、水をかけすぎて芋を腐らせたことがあった。「失敗は成功のもと」にならないのが…

スリッパ

朝、トイレに行くとスリッパが無い。さては、ばあちゃんがはいて行ったに違いない。案の定、部屋のベッドの下にちょこんと並べて置いてある。 一人でトイレに行くと、スリッパをはかないことが多い。私が見ていると、条件反射ではいている。たまには、自力で…

夜は?

デイから帰って、6時までのわずか2時間の畑仕事では、くたびれていないので、ばあちゃんは寝ない。なんどもトイレに来ては、おやつを食べている。しまいに品切れになって、台所にやってきた。ニヤーッと笑って「そこに座ってもよろしいか?」と訊く。「何…

ばあちゃんがデイに行ってから、残りの梅の木の、手の届く範囲をもいで、箱に詰めて沖縄に送った。春のお彼岸に、菊の花を送ってもらったお礼だ。その菊は、挿し木をしたら、10本以上が根付いた。

あきらめた

もう「自力で朝ご飯を思い出す」のが無理なら、あきらめた。 「胃腸は丈夫でしあわせ」の続きに「血のめぐりをよくする薬」を覚えているのをいいことに、「昼ご飯は12時」を覚えさせたけれど、草引きに没頭している間は、自分で時計も見なければ、見ても「…

ほたる

ばあちゃんは午後の草引きで疲れただろう。さっさと連れて帰って、ご飯もお風呂もすんで、寝かせた。 夜はほたる見物に行く。バスを待っていたら、暗くなってしまった。友達の家に梅とらっきょうと花を持って行くと「一緒に飲もう」になり、ビールで乾杯! …

昼から友達がきたので、梅とりを手伝ってもらった。「久しぶりの猫の手」だ。 斜面の下の大きな木だ。下にシートを広げる。木にのぼって枝をゆする人、長い竹で枝をたたいて梅を落とす人、下で拾う人...23キロあった。2キロずつ分けて、友達にことづけ…

スィッチ

あきらめて、昼ご飯を呼びに行く。昼ご飯のあとは、「部屋で休み」と言うと、台所から出て行った。 すぐに戻ってきた。「かばんが無いで」と言う。「ばあちゃん、なんで、かばんがいるの?」ばあちゃんは「ななくさに持って行かんならん。迎えに来てやろ?」…

もう回復しないか?

今朝もばあちゃんは、朝ご飯を忘れて「畑に行く」と言う。昼ご飯は、呼びに行かずに帰ったためしがない。夜は、ばあちゃんの気のむくままの7時半に帰られたのでは、私が疲れるので6時に呼びに行く。 したがって、自力で食卓につくことがなくなった。もう回…

宅老所

3時過ぎ、宝塚の宅老所の人が畑に来た。去年、畑に焼き芋をしに来たときは、ばあちゃんがデイに行っていたので、今日が初対面だ。「お話しましょう」と言われても、ばあちゃんは草引きの手を止めない。「好きなことは、何ですか?」と訊かれても、返事がな…

雨がやんだ

ところが、昼前に雨はやんでしまった。ばあちゃんは外に出て、そこら辺の草引きなどしていた。 昼ご飯を覚えていた!私が台所に来ると「昼やで」と言う。家にいて、他にすることがなければ、昼ご飯を思い出すのだ。畑で草引きに没頭すると、ご飯など飛んでし…

朝から待望の雨だった。ばあちゃんは「何、しますのん?」と言う。雨を知ってか、知らずか? 先手を打って「雨はありがたい。みな、田んぼができる」とメモを見せる。 雨に気づいたらしい。玄関に出て「雨、降っとる」と言う。「どないしますのん?」と訊く…

なじみの顔があれば

今日は湯浅ちゃんが遊びに来た。風に乗って! 着いたのは、朝6時半。畑に行き、野菜をとって、しゃべって帰って行った。ふうっー! 湯浅ちゃんが言う。 「なじみの顔があれば、環境をかえても生きていける。老人力。おそるべき大正生まれ。倒れても倒れても…

ミュージカル「モーツァルト」

今日はミュージカルを見に行った。「モーツァルト」大阪の梅田芸術劇場だ。(元は梅田コマ劇場) 教え子の砂川直人君が出演する。 彼が「俳優になった」とは聞いていたが、もう20年ちかく前に、幼い次男とテレビを見ていたとき、ポンキッキの画面に名前が出…

嬉々として

夕方は、ほっておいた。7時になっても帰らない。まだ明るいもの。 応接間で外を見ているとき、カンカン音がする。ばあちゃんの杖の音に似ている。そのうち、音が止まった。しばらくして、前の道路のむこうにいるのが見えた。私が刈っていた長い草を植木の下…

デイ

今月は月・火・水がデイ、木はデイからステイに行き、金のデイで帰る。毎日のデイ、もつかな? 二日も通うと、身体が畑に行きたくなるだろう。 案の定、朝5時半から、「畑!」と言う。もちろん、朝ご飯は頭にない。また寝かせた。起きてくるたび、「帽子は…

ななくさ行き

今朝は起きるなり「ななくさ行き」と言う。 私が昨夜用意したデイのかばんが見あたらない。ばあちゃんがお経をあげているまに、部屋に見に行く。予備のパンツがベッドの上にある。お経の終わったばあちゃんに言って、パンツは押し入れの柳行李へなおしてもら…

森林浴

今日は久々に、「リフレッシュひろばみどりちゃん」にお客さまが来た。尼崎のケエマネさんだ。こちらへ来たついでに、時間があるから寄ってくれたのだ。スナックえんどうをちぎったり、サニーレタスをちぎったり、ねぎとたまねぎもとった。 花見もした。「じ…