2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「たたかうおばあちゃん」

俳句友達が「たたかうおばあちゃん」を読むと言うので、さしあげた。「くすくす」笑うので「なあに?」と訊くと「1月1日。ばあちゃんが孫に『兄ちゃん、大きいな。村でも大きい方やろ?』と言う。次男は『久しぶりに聞いたな』と言う。」ここがおもしろい…

俳句

俳句は難しい。できない〜。 最後の一句に困るのだ、いつも。 「ばあちゃんも心騒ぐ木の芽時」が、なかなか表現できなくて「ばあちゃんも畑見廻る木の芽時」にして出したら、3人に選ばれ、中の一人が特選に選んでくださった。その理由が「普段出歩かないば…

ステイ

朝ご飯のあと「今日は行くのんか?」と訊く。「どこへ?」と訊くと「ななくさ」と言うし「何しに?」と訊くと「みなが、行ってやろ?」と言う。「ばあちゃんは、行くの?行かないの?」と訊くと「どっちでも、よろし」と言う。「行きたいか、行きたくないか…

整頓と集中力

ばあちゃんは今日から月曜日までのステイだ。 昨日は送ってもらって家に着いてからも、車から降りたくなくて「あした、迎えに来るから、今日はおしまい」と言われても、まだしつこくねばっていたが、朝起きると「行くのだ」と覚えていたらしい。 服をかかえ…

ポシェット

お迎えスタッフが「このごろ、ポシェットは持って行かないのですか?」と訊かれた。そうなの。いつも家でも夜中に寝ぼけたら、手さげバッグを持ち歩いていたのに、このごろは忘れたままだ。こだわらない。おかげで「ばあちゃん、かばんいっぱい、ちり紙を持…

冷却時間。

私が外まわりを片付けて台所に行くと、椅子の上に正座していた。おやつと牛乳で落ち着く。なんなんや? 冷蔵庫のジャムをなめたので、そこらじゅうのドアノブがネチャネチャだ。(ネバネバ?) 手を洗わそうと流しに呼ぶと、掌が赤い。ストーブの上のやかん…

これだけ怒ると笑うしかない

「ななくさに行きます」と言い置いて、ばあちゃんは出て行った。長靴がない。追いかけると、畑にはばあちゃんがいない。診療所のも行っていない。事務所に電話をかける。行っていない。「探します」と言ってくださった。 家の裏にいるのかも知れない。犬を連…

「私そこまで行って、みなが帰ってくるの、迎えに行ってきます」

昼ご飯の時に「今日は畑に行かない。地面がぬれているので、踏んだら荒れる」とメモを書く。ばあちゃんは「ちめん」と読む。「じめん」と教えてもだめ。午後は小雨で、ばあちゃんは家にいた。一度は外に出てみたが、まだ降っているので、戻ってきた。次に出…

散髪

散髪に行った。夫の車に乗ると、なにやら言いたそうだ。「車、ぎょうさん、あるで」と言う。スーパーの駐車場だ。あるのがあたりまえ。デイサービスの車の中でも、こう言いながら乗っているのだろうか? 散髪はマスターにやってもらった。だって、いつもやっ…

診療所に通院

歩いて診療所に行った。畑まで来ると「電気、ついとうで」と言う。だからって、用事も無いのに診療所に勝手に行くのはやめてくれ。でも、言ってもしかたないので、黙って先に立って行くと、ちゃんとついてきた。血圧は140だ。歩いて来たから、高いのさ。 …

編物

今日は少ししか進んでいなかった。「トイレに行ったり、気が散ったようでした」と書いてあった。そうりゃぁ、ばあちゃんのきまぐれ、一筋縄ではいかないさ。

苺のマルチ

昨日のように、ばあちゃんを見張り、いや見守りながら仕事をするのは疲れる。目をはなすとどこかへ行ってしまったり、帰りそうになる。 それでも、苺の畝の手入れができたので、今日はばあちゃんがデイに行ってからマルチをした。畝に黒いビニールをかけ、苺…

おねしょ?

昨日、ばあちゃんがデイに行く前に玄関に腰をかけていたが、立つとおしりを置いていた部分の板がぬれていた。おしっこ?と思い、着替えのズボンも持たせた。やはりぬれていたようだ。 帰ってきて、着替える時、ズボンをおろすと、花模様のタオルがはらりと落…

待ったなし

私は、ばあちゃんのいないまに!と畑に行っていた。 デイから帰ったばあちゃんを連れて、また畑に行き、仕事をする。玉葱の根が浮いている。また植え治なおす。苺の枯れた葉をとる。谷の土をあげる。ばあちゃんは初めは「何、するのん?」だったが、途中から…

洗濯物を干していると鳥の声が聞こえる。松の木に1羽、ネクタイをしめている、この鳥は何? 散歩に出れば、柿の木に残る実をついばむ、小さい鳥は何?

編物

今日からデイに行く時に編物道具を持参する。たわし用のアクリル毛糸を虹色の7色と編み針だ。小型の「アクリルたわし」の編物の本を2冊。「ばあちゃんは、春バージョンですから、編物よりも畑に連れて行ってくださるほうが似合うかも知れませんよ」と言っ…

午後、ばあちゃんは出て行く。追いかける。歩いていると、向こうからワゴンが来て止まった。大工さん親子4人だ。「畑に来て」と言っておいて、ばあちゃんのあとをつける。 私が先に畑に着いた。ばあちゃんが来た。私がパオパオをはずしていると「はずします…

入れ歯

夜になると、ばあちゃんはますますおかしい。 ご飯のあと、流しに行って食器を置いたあと「入れ歯、はずして」と言うと、両手を出して腕時計をはめていたあたりを探っている。「あらへんで」と言う。「めっちゃ、おもろい」どころではない。「入れ歯」という…

「食事、出まんのんか?」

ばあちゃんは10時から「食事は?」と訊く。「朝ご飯は食べた。昼は12時」と言うと「食べてへん」と言う。そんなのは、無視する。何回も食べさせる必要はない。 10時45分、ばあちゃんは応接間にやってきて「食事、出まんのんか?」と訊く。口はくちゃ…

出た

雪なので、下のガレージに洗濯物を干して戻ると、臭いがする。ばあちゃんのポータブルトイレを開けると、立派なうんち。「ばあちゃん、出てよかったね。4日目やで」と言うと「知りません」目の前のうんちが自分の物だとは思わない様子。「わたし、4日も、…

雪、がんがん

ばあちゃんは7時に目が覚めて、たんすを開けていたが「もっと寝て」と言うとまた布団に入った。 起きて台所に来たのは8時半だ。着替えて、顔を洗い、お経もあげた。ご飯もすんだ。 「ばあちゃん、うんち、出てないよ。もう4日目やで。ご飯がすんだら、し…

宅老所語録

*小梅ばあちゃん スタッフの人が「お昼ご飯ができました」と言うと、小梅ばあちゃんは「あら、あんたが作ってくれたんか?」と訊く。スタッフが「はい」と言うと「そんなん、気の毒な。気兼ねやから、お金払うからとって」と言う。出前をとれと言うのだ。「…

「宅老所 光明の家たより」2006.春の号

1ページ「やってるやん!!地域密着」地域の催しに参加する 2・3ページ「人生いろいろ 個性もいろいろ」利用者の皆さんの日常 4ページ「あなたがあなたでいるために」 *スタッフは・・・「宅老所は老いの個性が咲き乱れ、同じ花とてひとつだになし」と…

宅老所「光明の家」の見学

光明の家は、うちの畑に何度か遊びに来られた。焼いも大会、芋掘り、などだった。どんなところだろう?ばあちゃんが落ち着いて暮らせるヒントを盗みに行った。普通の民家で、増築・改装されて綺麗だった。 野菜を持って行った。梅干しもお米も持って行った。…

「暮らしが変わる! 地域密着型サービスで変える!!」

「これからの地域福祉を考えるフォーラム in 宝塚」 とき 3月11日(土)〜12日(日) ところ 甲子園大学(11日) 宝塚市総合福祉センター(12日) 主催 「これからの地域福祉を考えるフォーラム in 宝塚」実行委員会 共催 福祉のラウンドテーブル…

「大学病院でなぜ心臓は止まったのか」

読売新聞社会部編 中公新書 2006年 東京医科大学病院の専門医が行なった心臓外科手術で、患者4人が次々に亡くなった。「次の犠牲者を出したくない」1年半の取材と裁判の話。 器用な人と、そうでない人はいるだろう。でも「そうでない人」はいくら善意…

街の講演会「認知症とは何か」

朝日新聞、2月5日の「生活」面に紹介されている。 とき 2月25日 午後1時半 ところ 豊中市医療保険センター (大阪府豊中市上野坂 大阪モノレール少路) 講演者 小澤勲さん(「痴呆を生きるということ」「物語としての痴呆ケア」の著者) 参加費 無料 …

「デンマークの高齢者福祉と地域居住」

松岡洋子著 新評論 2005年 この本は昨年の秋「つどい場さくらちゃん」の講演会のときに買った。「漢字ばっかりで、読むのがしんどい」と言いながらつん読になっていた。12月の黒田裕子さんの講演会のときに著者が来ておられて、黒田さんに続いて、この…

「迎えに来い」「迎えに来る」

晴れてくると、行きたくてたまらない。 メモを書く。「ばあちゃんは、畑に行くと言って出て行く。畑で止まらずに、診療所に行く。大きな声で怒る。迷惑。家に電話がかかってくる。『ばあちゃんが怒るので、迎えに来てください』」しばらくにらんでいたが、と…

ばあちゃんが「春」バージョンなら、私も春バージョンにならねば...つまり「預けられるだけ預けて、ばあちゃんのいないまに働く」に方針の転換だ。 と思っていると、午後から「吹雪」はおおげさだが、雪だった。雪のまに犬と畑で白菜を取り、帰ると晴れた…