2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「痴呆の理解と老人ケア」

五島シズ著 関西看護出版 ケアハンドブックシリーズ 2001年 「はじめに」を読むと、著者は聖マリアンナ医科大学に勤め、そこでは大学病院としては、初の痴呆老人のデイケアをしていた。定年で退職されたあと、特別養護老人ホーム、老人保健施設、痴呆疾…

お便り 鶴田一郎さんから

財団法人 日本老人福祉財団 大阪ゆうゆうの里診療所長 鶴田さんは高校の同窓生です。同窓会で出会ったとき、有料老人ホームのお医者さんだと聞いて、お話をしました。「たたかうおばあちゃん」を送ると、いつもすぐにていねいなお便りをくださるので「一度、…

ラジオつき刃

イセキの販売店から「農機具の展示会をするから来て」と電話がかかってきた。まぁ、大きな機械だこと。コンバインが会場の真ん中にドーン、300万円だ。わぉー、買えないよ。この機械より、うちの田のほうが狭いのだってあるよ。「どうですか?」と若い販…

10時

昨日がんばりすぎたばあちゃんは、今朝は起きてこない。何度も起きては、トイレにくるのだが、またねてしまう。最終的に起きてきたのは、10時だった。珍しいこと!

トマト

またまた、運悪く、ばあちゃんのポケットからトマトがのぞいている。普通の大きさのトマトだ。うちはミニトマトしか植えていない。それも、まだじゅうぶんに赤くならぬうちに、ばあちゃんの胃袋におさまってしまう。 今日は、他の人の畝のそばまで草を引きに…

トンネルの上

畑を貸してあげていた人が、急に体調をくずしたのか、「もうやめる」と言う。玉葱も収穫し、今は何も植えられてはいない。 とりあえず、ばあちゃんにそこの畝の草を引いてもらった。長く伸びていた。 まぁ、草に夢中だから、放っておいても大丈夫。夕方の準…

ゼリー

昨日から小さな蝿がとんでいる。今朝、原因がわかった。 応接間のテーブルの下に、物をのせる板があるが、そこに小さめのゼリー容器があった。ぜりーが半分以上残っている。ばあちゃんの食べ残しだ。そこに小さな蝿が来ている。 「なんで残すの?」と訊いて…

「わからん」

ステイから帰ったのは3時過ぎ。家に着くなり、送ってくれたスタッフに「帰って」と言う。私が「そんなこと言うたら、あかん」と言うと、だまった。あかんときは「あかん」と言わなきゃ。 すぐに着替えて一人で畑に行った。夕方、私が迎えに行くと、ばあちゃ…

「ぼけと二人三脚」つづき

読めた。 第3章の「自分でも信じられない落差 みさととわが家でのケア」を読むと、田部井さんのお母さんも、若い頃からの「うつ」に加えて、年をとるにともなって、ぼけもでてきたらしい。介護のプロでも、自分の家族となると、違うんだな。そんなもんか。 …

サプリメント

この前の朝、ばあちゃんがトイレにはいったとき、なかなか出てこない。のぞいてみると、困った顔をして「出ない〜」と言う。あきらめてしまった。「がんばって、ウ〜ン」と言ってみたが、理解できなかった。 何日かして、また、出てこない。行ってみると、左…

「勘定して」

昨日の夜につづき、寝そびれたばあちゃんがやってきた。 「あのな、ちゃんとしてや」と言う。また「お勘定」のことらしい。「見てあげるから、部屋に行ってごらん」と言って、ついて行く。 不安なんだろうね。ここがどこか、わからないらしい。週のうち、ス…

昼休みなんて20秒

灯油をタンクに入れていたら、大工さんが来た。台所の床が、踏んだときに所々、へこむのだ。張り替えるはなしだったが、大工さんのお母さんが亡くなり、延期していたのだ。話がすんで、山へ、しきみを取りに行った。墓参りに行くだろうから。 そのまま、彼の…

「勘定して」

寝そびれたばあちゃんがやってきた。 「あれな、どないなっとんのん?」と言う。「何が?」と訊くと、ごにょごにょ、どう言えばいいか、わからないらしい。が、どうやら「お勘定」のことらしい。お泊りに行くと、その分のお金を計算してもらって、払わねば、…

「たたいたら あかん」

昨日の連絡帳の記述 「傘をつかって、『玉いれ』『輪投げ』をしました。嫌がらず、ポンポンとボール・輪を放って、機嫌よかったのですが、その後のお茶タイムで、おしぼりを配ると、いらいらして、隣りの人に『早ょ、手をふきなさい』とテーブルをたたいて言…

「診療所に来てます」

ばあちゃんはデイサービスから帰ってきたときに、私がみつからないので、あわてて畑に行ったらしい。ところが、畑にもいない。またまた、あわてて診療所に行ったのだ。電話がかかってきた。「ばあちゃんが、来てます。迎えに来てください。」 私が診療所に行…

ししゅう展

岡理恵さんが刺繍展の案内葉書をくださったので、行ってきた。理恵さんは、私の高校時代の恩師のお嬢さんだ。行くと、先生の奥様が来ておられて、久しぶりにお会いした。奥様も刺繍をなさったり、絵を書いたり、親子で刺繍展をしたり、なさっている。 理恵さ…

「ぼけと二人三脚」つづき

(1)の中の例では、いろいろな人が登場する。読んでいると「ひど〜い」と思うことが多い。これなら、うちのばあちゃんのほうが、ましや。私もまだまだ頑張れる。 「自尊心に人生を隠す平吉さん 屈折した養子の立場」を読む。 平吉さんはデイに着くと「俺は…

「ぼけと二人三脚 デイケアの人間模様」

田部井康夫著 筒井書房 2002年 まるちゃんに「笑える本、貸して」と言って、本棚から適当に選んで持って帰った。 田部井さんは、1947年生まれ。 1983年にできた通所施設「みさと保養所」が、91年に「デイセンターみさと」になった時に、代表に…

神社の夏祭り

昨日の準備も今日の朝のおにぎり作りも、ばあちゃんがいるから、行かなかった。 雨降りの夏祭りだった。昨日の準備中は雨で、「もうこれなら神社でやるのはやめて、公会堂でやろう」ということになった。 今朝は雨はやんだので、ばあちゃんは畑に行った。う…

施設と家では、やり方も違う

鳥海さんは「施設は『家』であり、『ついのすみか』だと言われた。時間で日課を区切るような、無駄な管理はしないのだそうだ。 目がさめたときがその人にとっての『朝』であり、おなかがすいたら『食事』、夜も眠くなるまで寝かせない。「夜、寝ない年寄り」…

湯浅ちゃん親子が来た

雨の中、湯浅ちゃんとご主人と康平ちゃんが来た。「リフレッシュひろば みどりちゃん」デビューだと言う。そう言えば、このごろ、お客さんが少ないもんね。 雨なので、ばあちゃんも家にいたから、応接間に入ってもらって、お茶にした。ばあちゃんはお菓子を…

「ボケても大丈夫な社会」をつくる 鳥海房枝さんの講演会

2日の講演会のつづき 鳥海さんは保健婦をしておられた。家庭訪問をしていた時代だ。 そのときの経験から「生老病死」は誰にでも訪れる、好きでボケたのではない、好きで寝たきりになったのではない、長生きすればしょうがない、ボケても大丈夫だよ、という…

「ばあちゃんの職場」訪問

畑に夫と私がいると、ステイのスタッフが来られた。「今、ばあちゃんを家に送り届けてきました」と言われた。「ばあちゃんは、今日は帰りたがらなかったのですよ。他の人がパズルをしているのを、見ている時に『帰りましょうか』と言ったからでしょうか?」…

じゃがいも掘り 

保育園の子が、じゃがいもほりに来る。「おじちゃん友達」に言うと、にやっと笑って「先生にもどった気で、遊んできぃ」だって! うっ、あたってる。「はーい!」と言って別れた。 9時半頃にやってきた。 3月末に開園したばかりの「ぽぽ保育園」の子ども達…

介護スタッフの個人的見解

今朝、迎えに来てくださったスタッフに言ってみた。 やさしいし、人あたりの良い人なのだ。でも、足りない。 私「ばあちゃんの記憶力は、自分でトイレの電気をつけておいて、私の顔を見るでしょ。ふりかえって、トイレに電気がついているのを見て『誰か、入…

ごみ箱

ばあちゃんが朝起きたとき、部屋までついて行ってみた。 ばあちゃんは縁側に立ち、カーテンを開ける。私も縁側に立つ。 ん? 私の足もとに水がこぼれている。「ばあちゃん、これ何?もしかして、おしっこ?」「知りません!」 やっぱり!ごみ箱にしいていた…

職場訪問

畑にいたら、何やら声がする。ケアマネさんが来てくれて、ばあちゃんに声をかけていたのだ。私がケアマネさんに近づいて、ばあちゃんを呼ぶと、やってきた。 なにやら、ポケットに入れている。「出して」と言うと、きゅうりだった。「これは、うちのきゅうり…

「製作」で叱咤激励しないで、わかってやって

デイサービスの連絡帳は、いつも一方通行で、私が書いた、「ばあちゃんの家での様子」は無視されて、私の「どう思いますか」の問いには答えがない。 私が「デイでの問題行動と対処法を書いてください。家で参考にします」と書くと、主任さんの返事が返ってき…

鹿

草刈りの音かまびすし梅雨晴れ間。 田の稲を何かがかじっている。若い苗の根元からかじっている。バラバラと、茎が水面に散らばっている。「鹿がかじったんだ」と、隣の田のおじさんが言う。「今日で二回目や。畦から近いところで、若い苗だけかじるんや」と…

ステイから帰る

雨だ。ばあちゃんは2時半に帰ってきた。 送ってくれたスタッフによれば「昨夜は一睡もしていません。同室の女性のかたとけんかしたのです。普段は仲がよいのに、けんかをすると、両方ともゆずらないのです。」 それにしても「一睡もしないで、けんかする」…